ぽんたの日記

子の引き渡し審判、離婚裁判、面会交流調停などの裁判記録

子の連れ去り~当日(1)~

忘れもしない2016年5月の土曜日午前10時半。

前日に義母と電話していて、旦那と連絡が取れず行方知れずであることを報告していた。
私は、こんな場合は勝手にすればいいと放置するのだが、義母は違った。職場に出勤しているか確認しに行った方がいいと言うのだ。
義母がそう言うならと、子供に離乳食を与えて、出かける準備をしている最中だった。

いきなり玄関の鍵が開く音がした。

私は、「あ、心の葛藤が終わって戻ってきたんだ」と呑気に構えており、
「おかえり~」と普段通りに声を掛けた。

旦那は入ってくるなり相当の剣幕で、

「お前はそんな女だったのか!!」
「売女め!汚い!(子供に)触るな!」
「お前に子供は任せられない!」
「離婚する!子供は連れていく!」

と捲し立てながら、離乳食を食べている子供を抱き抱え、私から子供を引き離した。

意味が分からず、呆気に取られた。

それでも構わず、ボイスレコーダーを再生し始めた。
そこには私と母親との電話の会話が録音されていた。
そして、予め準備していたらしい資料(会話を文章に落としたもの)を読みあげ始めた。
私が汚い女である証拠を提示し、ぐうの音も言わさないつもりの様だった。

勝手に会話を盗聴されていたことにショックを受けた私は、言葉を失った。

続いて、冷蔵庫と洗濯機の電源コードをニッパーで切断していった。

暴走する旦那に、もう恐怖しかなかった。

状況が理解出来ない私は、子供を連れて行かれる事だけは理解し、止めてくれ連れて行かないでくれと泣き叫んで懇願していた。

頭が真っ白になった私は、義母に電話していた。義母が止めてくれると願いを込めて。
しかし、義母は止める様制することもなく旦那の話をうんうんと聞くだけで、私には「すぐに(そっちへ)行くから」とだけ言って電話を切った。

それなら力ずくでと子供を奪い返そうとしたが、子供が泣いたので躊躇って、手を引っ込めてしまった。

成す術を無くし呆然とする私を余所に、旦那は着々と子供の荷物をまとめて出ていってしまった。


このやり取りは、この後、連れ去りを納得した、してない、で揉める事となる。

~続く~

子どもの連れ去り問題?日本の司法が親子を引き裂く (平凡社新書)

子どもの連れ去り問題?日本の司法が親子を引き裂く (平凡社新書)